脇坂の上下伊那の大地図(江戸)

『伊那の古城』篠田徳登より  昭和39〜44年執筆


 脇坂の治世中作られた上下伊那の大地図、戦後脇坂家より売立られ、金二百円とかで誰かが買ったのを下伊那の教育会が買いとり、それを知った箕輪の史談会の人々が、垂ぜんおくあたわず、幾度か交渉に出かけたがどうしても手に入れられず、とうとう数人の人たちが出かけて敷き写しにしたのを持って来た。それは土塁四間位もあろうか、お寺の本堂一ぱいに拡げてやっと見た。伊那の正確な地図としては唯一で最も古いものである。[p40/41]