小澤源助


南信名族誌


『南信名族誌』大日本郷土沿革史編纂所  昭和14年 [1939]

※読みやすい様に管理人が箇条書き・()などを加えています。



小澤 源助

小横川


氏の遠祖は 甲斐源氏 新羅三郎義光より出づ、

其子 刑部三郎義清より 小笠原彦次郎貞宗に至り

累代 伊那松尾城主たり、


建武二年 [1335] 従三位昇殿 信濃守護職となる、

筑摩郡小島の庄 川井(井川?)に築城し之に移る、

其子 宗氏の四氏 小澤左門 分家して伊那羽場城の城代となる、


天文年中 [1532-1555]  並崎(韮崎か?)合戦に会して勇猛を顕し

弘治年間 [1555-1558]  武田諸将 伊那侵入の時 降而武田家に仕ふ

天正年中 [1573-1592]  織田氏の為に敗れて 氏信は 伊那小横川の小町谷に閑居し 編戸の民となり 齢七十八歳にして 元和八年 [1622] 歿す、

(以下略)



管理人考:

伊那松尾城=現飯田市松尾

・井川=現松本市、江戸時代は小島村

・閑居=かんきょ=世俗を逃れて心静かに暮らすこと。

・網戸=律令制で50戸一里制の原則に基づいて戸を編成すること。